転職ノウハウ
法務スペシャリストの転職 ~資格は役に立つのか?~
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1. 最も重視されるのは「実務経験」
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2.資格が意味を持つケース
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3.資格を役立てることができるかどうかは戦略次第
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それでは、実際の転職の現場では、法律に関する資格は役に立つのでしょうか?今回は、法務部の転職における資格の現状を紹介します。
1. 最も重視されるのは「実務経験」
つまり、転職で最も力を入れるべき点は、「これまでどのような仕事を担当してきたか」をアピールすることです。書類選考を通過するためには、職務経歴書において「即戦力性」を売り込むことが重要です。法務部以外の実務経験であっても、例えば国際部で英文書類を取り扱った経験があれば、英語能力が高い人材として優遇されます。
このように積極的にアピールできる実務経験がある人は、資格取得にこだわる必要はありません。資格の欄を空白にしたままでも、採用面においてマイナス評価がされるおそれはありません。
「即戦力になる人材である」と認められれば、採用の可能性が高まります。オファー金額にも影響します。反対に、資格を持っているからといって、即採用となることはありません。資格があることだけを理由として年収がアップすることもありません。
2.資格が意味を持つケース
法務部の転職では、資格が採用に直結することはないものの、戦略次第で資格を武器にすることができます。下記では、資格が転職に役立つ3つのケースを紹介します。
2-1.法務スキルを裏付ける手段となる
法務部で危機管理や契約書作成等を担当した実績がある人が、ビジネスコンプライアンス検定やビジネス実務法務検定の資格を持っていれば、法務スキルを証明する手段となります。海外取引を取り扱った経験がある人が、TOEIC750点以上を獲得していれば、グローバルな人材であると印象付けることができます。
このように、資格と実務経験が結びついていれば、ご自身のキャリアを強化する材料となります。面接の場でも、資格を根拠として実務スキルを売り込むことができるため、自信を持って面接に臨むことができます。
2-2.未経験の職種に挑戦したい人は資格でアピールする
企業はまず第一に即戦力を求めているため、未経験者を採用する可能性は低いのですが、年齢が若い方に限っては、ポテンシャル採用のチャンスがあります。この「ポテンシャル」を売り込むためには、資格取得が有用な手段です。
例えば、「これからは知的財産業務に携わりたい」という人は、ビジネス著作権検定や知的財産管理技能検定を取得することによって、ご自身の可能性をアピールできます。資格を取ることによって、「その分野に挑戦したい」という意欲や熱意を示すこともできます。
2-3.応募先の企業が資格を推奨している場合
どのような資格が歓迎されるかは、応募する企業の業種・職種によって異なります。転職したい企業のイメージが固まっている人は、転職エージェントに具体的なイメージを伝えて、資格取得のプランについて相談してみてはいかがでしょうか。
応募先の企業が、社員教育として団体受験を行っている場合は、転職前にその資格を獲得しておくことも、戦略の一つです。既にその企業で働いている人たちと同等の知識があることを示すことができ、採用後に慌ててその資格の勉強をする必要がなくなります。下記の試験では、それぞれの資格を推奨している企業の一覧を公開しています。転職したい企業のイメージが固まっている人は、応募先の企業があるかどうかチェックしておきましょう。
3.資格を役立てることができるかどうかは戦略次第
転職を考えている方の多くは、忙しい仕事の合間をぬって転職活動を行っています。資格の勉強に費やす時間は限られているので、ご自身の転職プランに合わせた資格を厳選することが必要です。「どのように戦略を立てればよいのか分からない」という方は、転職エージェントに相談してみましょう。エージェントを活用すれば、ご自身の状況やご希望に合わせて、転職のプロが具体的なアドバイスをしてくれます。転職活動を効率よく行うためにも、転職についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
記事提供ライター
東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、企業取引等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行う。
