法務転職成功事例 リーガルテックの知識が武器に|30代後半・中堅法務が年収を大きく上げた転職事例
- INDEX
-
-
年収アップを目指して動き出した、30代後半の中堅法務
-
面談を通じて「やりたいこと」を2つの応募軸に落とし込んだ
-
最終的に残った3社と、比較検討のための調整
-
この事例から見えてくること
-
まとめ|経験と関心は、伝え方しだいで武器になる
-

30代後半になり、法務としての経験は十分に積んできた。それでも、「年収はここから伸びるのか」「今の環境で、自分のやりたい法務ができているのか」と、ふと立ち止まる方は少なくありません。近年はAIやリーガルテックの広がりもあり、「法務の仕事はこの先どうなるのか」と考える方も増えています。
この記事では、IT企業と大手メーカーで法務を経験してきた30代後半の方が、年収アップとやりたいことの両立を目指して転職し、200万円を超える年収アップを実現した事例を紹介します。決め手になったのは、AIやリーガルテックに関する知識と経験でした。
なお、本記事は実際のご相談事例をもとに、個人が特定されないよう内容の一部を変更して構成しています。
年収アップを目指して動き出した、30代後半の中堅法務
まずは、この方がどのような経歴を持ち、何を求めて転職を考えはじめたのかを整理します。
候補者のプロフィール
・ご経歴
今回ご紹介するのは、法務部員として8年目を迎えた30代後半の方です。大学卒業後は法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験にも複数回挑戦した経験があります。これまでにIT企業と大手メーカーの2社で法務を経験し、契約法務を中心に、企業の合併・買収(M&A)やコンプライアンス(法令順守)の実務にも携わってきました。
・強み
特徴的なのは、リーガルテック(法務の仕事にIT技術を取り入れる仕組みやサービス)に早くから触れてきた点です。前職はリーガルテックの導入に積極的な会社で、契約書のチェックなどに使うツールを実際に運用してきた経験もあります。年収は800万円台で、転職では900万円以上を希望していました。
相談当初の悩み
・ご希望
転職を考えた一番の理由は、年収アップでした。ただ、この方の場合は「給料を上げたい」というだけでなく、やりたいことがはっきりしていた点が印象的でした。
・具体的な転職先のイメージ
目指していたのは、リーガルテックやAIを活用して、法務の仕事そのものをレベルアップさせることです。トラブルが起きてから動く事後対応ではなく、事前にリスクを洗い出して備える予防法務に力を入れたい。定型的な契約書のチェックはAIで効率化し、そのぶん本当に頭を使うべき仕事に時間を割きたい。そうした具体的なイメージを、すでに持っていたのです。
面談を通じて「やりたいこと」を2つの応募軸に落とし込んだ
・ポイント
もともとこの方は、自分の考えを言葉にすることに慣れており、転職経験もありました。そこで担当エージェントは、あれこれ求人を勧めるのではなく、「本当は何を実現したいのか」「転職先に何を求めているのか」を丁寧に掘り下げることを重視しました。
頭の中にある思いを一つひとつ言葉にし、整理していく。そうした対話を重ねるなかで、転職先に求める条件も徐々に明確になっていきました。
最終的に、応募先を選ぶ軸は大きく2つに整理されました。
1つは、年収アップを実現できる、給与水準の高い大手企業であること。
もう1つは、リーガルテックの活用に前向きな企業であることです。
・サポート
担当エージェントは、日ごろの企業とのやり取りを通じて、「この会社はリーガルテックの導入に積極的だ」といった、求人票だけではわかりにくい情報も把握していました。
こうした企業ごとの実情や温度感も踏まえながら応募先を絞り込み、候補者は自身の希望に合う求人へ応募していきました。
最終的に残った3社と、比較検討のための調整
複数の企業に応募し、選考が進むなかで、最終的に候補として3社が残りました。
ただ、すべての選考が思いどおりに進んだわけではありません。ある大手IT系企業では最終面接まで進んだものの、内定には至りませんでした。
理由は、能力の問題というよりも、会社と候補者が目指す方向性の違いでした。その企業が求めていたのは、目の前の法務案件を着実にこなしていく人材でした。一方、候補者が目指していたのは、「リーガルテックを活用して法務を高度化する」という働き方です。
求人票だけでは見えにくかったこうした方向性の違いも、実際に選考を進めるなかで明確になっていきました。
2社を比較できるよう選考スケジュールを調整
最後まで候補に残ったのは、先に選考が進んでいた大手メーカーと、リーガルテックの活用に積極的な大手金融機関です。候補者は、両社の仕事内容や条件をしっかり比較したうえで、転職先を決めたいと考えていました。
そこで担当エージェントは、2社を比較できるよう、双方の選考スケジュールを調整しました。
先に内定が出そうだった大手メーカーには、回答期限に余裕を持たせてもらえるよう働きかけるとともに、候補者が気になっていた点を確認するための面談も新たに設定しました。
一方、大手金融機関はもともと選考に時間がかかり、内定後も正式なオファーレターが届くまで時間を要する企業でした。そこで、先に進んでいた大手メーカーの選考状況や内定条件を金融機関側に伝え、選考を早めてもらえるよう働きかけました。
こうして両社のタイミングをできるだけそろえることで、候補者が十分に比較検討できる環境を整えていきました。
決め手となった大手金融機関への転職
その結果、候補者は2社をじっくり見比べたうえで、大手金融機関を選びました。
大手金融機関から評価されたのは、これまで培ってきた契約法務の実務経験に加え、IT・AI・リーガルテックに関する知識や導入経験です。
年収も前職の800万円台から200万円を超えるアップとなりました。
「リーガルテックを活用して法務を高度化したい」という希望に近い仕事ができ、年収アップも実現する。仕事内容と条件の両面で、本人が納得できる転職となりました。
この事例から見えてくること
最後に、この転職から見えてくるポイントを整理します。中堅の法務として次の一歩を考える方に、通じる視点だと思います。
①AIやリーガルテックの知識・経験は武器になる
AIやリーガルテックへの関心や知識が、これからの法務にとって強みになりえます。生成AIやリーガルテックに関心を寄せる企業は、転職支援の現場でも着実に増えており、大手のなかにも、AIに関する知識や関心を応募要件に含める求人が出てきました。「法務の仕事はAIに奪われるのでは」という声も聞きますが、実際に求められているのは、AIをうまく活用して、法務業務をどう効率化・高度化できるかを考えられる人材です。
②年収アップも進め方次第
中堅クラスの法務でも、進め方しだいで年収アップは十分に狙えます。大幅なアップは簡単ではありませんが、不可能でもありません。給与水準の高い業界や企業に対して、自分の強みを適切に伝えられれば、道は開けます。今回の方の場合は、リーガルテックの知識と経験という「伝えられる強み」を持っていたことが、大きく効きました。
③キャリアは自分で考え抜くことが大切
結局は、自分自身で考え抜くことが、納得のいく決断につながります。この方も、面談のたびに、「何が一番大事なのか」「何が分かれば迷いなく決められるのか」を自分に問い直していきました。担当エージェントは、あくまでもその問いを一緒に整理する役割です。 自分の軸がある人でも、転職活動のなかでは気持ちが日々わずかに揺れます。そのつど自分の軸と目の前の状況を照らし合わせて考え続けたことが、適切なタイミングでの決断につながりました。エージェントはあくまでサポート役で、最後に考えて決めるのは自分自身。その姿勢が、この方の場合はよい方向に働きました。
まとめ|経験と関心は、伝え方しだいで武器になる
転職のきっかけが年収であっても、その奥にある「本当はどうしたいのか」を掘り下げていくと、進むべき方向が見えてきます。今回の事例では、リーガルテックやAIを活かして法務を高度化したいという思いが、年収アップと両立する形で実を結びました。
やりたいことが明確な方でも、求人票だけでは会社の温度感やリーガルテックへの取り組み方までは読み取りにくいものです。日ごろから企業とやり取りしている担当エージェントだからこそ持っている情報や、選考スピードの調整といった動きが、納得のいく検討を支えることもあります。
まだ転職するかどうかを決めていない段階でも、自分の強みが今の市場でどう評価されるのか、年収はどのくらい狙えるのかを知るために相談することはできます。
自分のキャリアを一度整理してみたい方は、C&Rリーガル・エージェンシー社の担当エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。法務部員・法律事務職員の転職に特化した「法務求人.jp」を運営するC&Rリーガル・エージェンシー社では、転職の方向性を決める前の段階からのご相談も受け付けています。まずは、自分の市場価値を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。